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【社会】朝日新聞と東電撤退デマ、再び

 

「吉田調書」スクープに相次ぐ疑義---説明責任を放棄して法的措置ちらつかせる朝日 | 牧野 洋の「メディア批評」 | 現代ビジネス [講談社]

 

 東電撤退というのは朝日新聞が広めたデマだと私は何年も言っているのだが、今回の吉田調書スクープはずさん過ぎたのでさすがに各方面から疑問や批判がなされている。

 

 そもそも、吉田調書を入手して「命令違反し9割撤退」と報じる際、取材対象として誰が最も重要なのか。「命令違反を承知で現場を放棄し、福島第二原発へ逃げた所員」だ。朝日がそのような所員を何人か見つけ出し、実名で「怖くて現場を放棄してしまいました」と証言させていたら、スクープの信憑性は揺るがなかっただろう。第三者が検証できるからだ。

 

上の記事では朝日新聞の報道に対してこのような疑問を投げかけているが、実はここが東電撤退デマの核心なのだ。

 

それは当時の福島第一原発作業員の中で『撤退』を証言した人がいないという事である。

 

つまり東電撤退の直接的な証拠は無い。

 

当時の官邸の人々が『東電は撤退しようとした』と証言したり、吉田調書の1Fで待機するように言ったのに2Fに殆どの職員が移動してしまったことを取り上げて朝日新聞東電は現場を放棄しようとしたと主張しているのだが、肝心要の当時の現場の関係者からはそういう証言は一切出てきていない。

 

不思議な東電撤退説を主張する朝日新聞

 

東電撤退デマには二つあって、まず震災事故後すぐに言われだした『東電本店が撤退しようとした』というものと今回の吉田調書を元とした『現場職員が逃亡した』というものがある。

 

まず『東電本店が撤退しようとした』説だが、こちらは当時の官邸の証言が正しいかどうかを含めて私は色々疑問を感じているのだけれど、一番不思議なのは当時の細野首相補佐官に吉田所長がまだ頑張れると撤退を否定した事実があるにもかかわらずこのような説がでてくることだ。

 

国会事故調などでも言われていた事だが、原発内の人員配置に関する権限は東電本店ではなく吉田所長が持っていた。つまり撤退という人員の移動に関して吉田氏の了解が無い限り不可能なわけで両者の言い分が対立するという構図自体に無理がある。

 

東電テレビ会議を見ていると東電本店が原発という現場に対して直接的な権限を殆ど持っていない事がわかる。その権限は所長である吉田氏に集約されていた。議論になった海水注入においても東電本店は吉田所長と言い争いをしながらも『要請』していた。吉田所長を超えて直接現場の職員に指示を出す権限が東電本店に無かったことがここからも分かる。

 

こうしてみると『吉田所長はまだ頑張れるといっているが東電本店は撤退しようとしている』という話が如何に不思議か分かるだろう。仮に東電本店が撤退を決断したとしても、まずしなければならないのは人員配置の権限を持つ吉田所長から了解を取ることなのだから。

 

次に今回の『現場職員が逃亡しようとした』説だが、当時の職員に直接インタビューをした人たちもいたわけで当然批判や疑問の声がすぐに上がる事となった。

 

ただ今回の吉田調書スクープに対する様々な批判以外にシンプルな疑問としては『敵前逃亡した人間をすぐに現場に戻す事など可能なのか』というものがうかぶ。

 

2Fに移った職員の多くはまたすぐに!Fに戻っているわけで、戦意喪失による現場放棄ならそんな事不可能だろ、と普通は考えるのではないだろうか。吉田所長を含めた上層部が説得したという話も全くないし。

 

これはどう見ても『撤退』ではなく現場に戻る事を前提とした『退避』だろう。国会事故調でも話されていたが。

 

 改めて浮き彫りになった『東電撤退』の根拠のなさ

 

原発事故から何年も東電撤退デマと朝日新聞に関してオチしてきたけれども、まさか今頃になって朝日新聞がこんな『屑ネタ』で再び東電撤退デマを打ち上げてくるとは思わなかった。

 

ただこれで『東電撤退』というデマが如何に根拠の無いものかも明らかになったといえるだろう。朝日新聞は当時の官邸の証言を引用したり今回の吉田調書の一部を歪曲して必死に東電が現場を放棄しようとしたと訴えているが、そうした間接的な物しか出せない事は逆に当時の福島第一原発の中で『撤退』を示す直接的な動きや、やり取りが無かった事を改めて示している。

 

東電撤退』というなら現場の職員の証言など直接的な証拠出せ、というのはこの問題の核心なわけで、こういう声が週刊誌だけでなくほかのメディアにも広がっていって欲しいと思うが、さあどうなるか。

 

朝日新聞が『東電は撤退しようとした』『私は逃げました』という当時の原発職員を連れてくれば、自分も全面的に認めるが、まあ無理だろう。そんなものがあったらとっくの昔に一面で大きく報道しているはずだ。批判をしたフリージャーナリストに法的措置をちらつかせて恫喝している姿からも朝日新聞の自信の無さ、証拠の弱さが伺える。

 

東電本店の撤退説は国会事故調と政府事故調に否定され、東電の現場の放棄説は週刊誌等から批判されている。明確な証拠も無いのに結論ありきで東電撤退をひねり出そうとするからこうなる。職員の証言もなしにどの口で『確かな取材に基づいている』などといえるのだろうか。まさに厚顔無恥

 

まあ恥じる事を知っていたら新聞記者などやっていられないか。笑。

 

【政治】創価学会の致命的ミスと整う改憲環境

 

集団的自衛権行使「改憲経るべきだ」 創価学会が見解:朝日新聞デジタル

 公明党の支持母体である創価学会は16日、安倍晋三首相がめざす憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認について「本来の手続きは、一内閣の閣僚だけによる決定ではなく、憲法改正手続きを経るべきだ」として反対する見解を示した。20日から自民、公明両党の協議が始まるが、学会の姿勢が鮮明になったことで難航する可能性がある。

 

創価学会のコメント全文は以下のとおり。

 

http://mainichi.jp/shimen/news/20140518ddm002010074000c.html

私どもの集団的自衛権に関する基本的な考え方は、これまで積み上げられてきた憲法第9条についての政府見解を支持しております。したがって、集団的自衛権を限定的にせよ行使するという場合には、本来、憲法改正手続きを経るべきであると思っております。集団的自衛権の問題に関しては、今後の協議を見守っておりますが、国民を交えた、慎重の上にも慎重を期した議論によって、歴史の評価に耐えうる賢明な結論を出されることを望みます。

 

ここには集団的自衛権自体には反対せず、それを行使するための憲法9条改正ならば創価学会は同意すると書かれてある。

 

つまり今回、創価学会公明党憲法改正におけるキャスティングボードを自ら捨てたのである。

 

憲法改正を妨げる解釈改憲

私個人としては解釈改憲には賛成の部分と反対の部分があって複雑な気持ちを抱いている。

 

憲法改正のハードルが高い以上、東アジア情勢が緊張する中で緊急避難的に解釈改憲という形で限定的でも安全保障の選択肢を増やすことは理解はできる。

 

ただこれをやってしまうと逆に本筋である憲法9条改正が逆に遠ざかってしまうのではないかという懸念が私にはあった。『解釈改憲集団的自衛権を認めたんだからもう改憲する必要ないじゃん』という声が広がる可能性があるからだ。

 

解釈改憲憲法9条を空文化させるのも一つの手だろうが、徐々にそれを行っていく為には多大な政治資本が無ければできない。時間も労力も多く要する漸次的な解釈改憲よりも改憲で一気にやってしまうほうが私は良いと思っている。

 

それにこれが最も大きな理由だが、憲法自衛隊が明記されていないという異常な状況をまずただすべきだという思いがある。これはすごい疑問なのだが、護憲派立憲主義を守れとか騒いでいる人が多いけれど、彼らは自衛隊という暴力装置憲法に書かれていないという現状に不安を全く覚えないのだろうか。権力を縛るのが憲法、しかしその憲法上、自衛隊は存在していない。が、現実には世界有数の軍隊が日本には存在している。立憲主義云々と叫ぶなら改憲して自衛隊を明記すべしと言わなきゃ嘘じゃねえか、また自衛隊を認めつつ立憲主義を守れというのは矛盾していると私は常々思っている。

 

とまあこのように憲法改正を妨げる恐れがあるので私は解釈改憲には慎重なところがあった。

 

しかし不思議なもので、いざ解釈改憲に政府が踏み出そうとしたところ今まで改憲に慎重だった人々から『いや、むしろきちんと改憲しろよ』という声が上がり始めたのだ。

 

そしてそれの代表的なのが今回の創価学会のコメントである。

 

整う改憲環境

今回のコメントを見たとき私は『あ、創価学会やっちまったな』と思った。

 

現在の政治状況を考えると2016年の参院選改憲勢力プラス公明党で3分の2を占める可能性がかなり高い。また安倍晋三は当然憲法9条改正を最終目標としている。創価学会にとって『平和』の看板を問われる正念場は今回の解釈改憲でなく2016年後に現実味を帯びる憲法9条改正の場なはずなのである。

 

 自民党との連立維持と平和の看板を両立させようとする創価学会公明党には選択肢は殆ど無い。政府の方針を潰せば自公の間に亀裂が走り公明党は政治的ダメージを被る。しかし自民に唯々諾々と従えば創価学会がダメージを負う。どう転んでも傷つくことが避けられない公明党創価学会にとっておそらく唯一の選択肢は『解釈改憲を認めつつ、憲法9条改正に断固反対する』ことだけだ。解釈改憲を認めることで自民との連立を維持し、憲法9条改正に断固反対する事で平和の看板を何とか維持する。たぶんこれしかない。しかし今回創価学会は自らこの選択肢を潰した。連立離脱できない以上、『平和』の看板を守るカードはもう無い。

 

今回の創価学会のコメントは安倍晋三にとって渡りに船だろう。2016年参院選後、3分の2のキャスティングボードを握る可能性が高い公明党の母体創価学会憲法改正による集団的自衛権行使を容認した事で憲法9条改正の国会発議が俄かに現実味を帯びてきた。

 

まあ本当世の中予想がつかないもので、改憲のハードルが高いから筋悪の憲法解釈をやろうとしたところ逆に憲法改正の環境が整うというのは皮肉というかなんというか。今まで憲法改正に慎重だった人たちが『解釈改憲するなら改憲を』と叫びながら改憲への道をせっせと舗装しているのを見ていると滑稽というか意外というか複雑な感情を抱かされる。

 

確かに私は改憲派だけど、改憲への道をまさか改憲反対の人たちが作るなんて考えもしなかったよ。

 

 了

【国際】あらわになったパク外交の正体

ようやく決まった日米韓首脳会談だが、パククネは想像以上に足掻いた。日米に外堀を埋められ追い込まれたことがあの強情な大統領にとってどれほど悔しかったかのかが垣間見えたといえる。

 

時事ドットコム:オバマ大統領の要望拒めず=日本利するだけとの不満も−韓国

 ただ、政府内には、会談は無条件の日韓首脳の会談を望む日本を利するだけとの批判も根強く、韓国紙は「負担の大きいイベント」(京郷新聞)と報じている。首脳会談の開催を、大統領府ではなく、外務省が発表するという異例な形を取ったのも、韓国が積極的ではないことを内外に誇示するためとの見方が強い。

 

一方、朴大統領はサミットに合わせ、中国の習近平国家主席とも会談する。日米韓会談を警戒する中国首脳と会談することで、バランスを取った。習主席が歴史問題で「対日共闘」を呼び掛ける可能性もあり、朴大統領がどう応じるかも注目される。

 

結局、今回の首脳会談を巡りパククネが見せた一連の足掻きで

・中国に対する異常なまでの配慮

・韓国は中国を刺激する日米韓連携を歓迎していない

・日米韓連携を拒否する言い訳として日本の歴史問題を取り上げている

というパク外交の実体が露になったといえるだろう。

 

パククネの日本に対する異常なまでの頑なさは韓国の『親中離米』を糊塗する為のものと以前書いたが、それが白日の下に晒された形となった。

 

日米韓首脳会談では当然、米国が東アジアですすめる日米韓安全保障連携を確認する場となる為に、パククネはわざわざ中韓首脳会談を日米韓首脳会談より先に発表して中国に対して『米国の日米韓連携には組しません』とアピールしたのだ。あからさまな『親中離米』である。

 

このような状況で4月にオバマが訪韓する。オバマは必ず日米韓連携の重要性をパククネに説き、日韓関係修復を促すだろうが、パククネはそれを受け入れないだろう。ヘーゲルやケリーに対してそうしたのと同じように。

 

そうなればさすがの米国も韓国の歴史問題の本質が日米韓連携を韓国が拒む言い訳でしかないということを認めざるを得なくなる。米韓関係も揺らぎ、韓国の『アジアパラドックス』も一層酷くなり韓国国内の親米派も騒ぎ出す。

 

そんな韓国に対して日本がとるべき道は米国のすすめる日米韓連携の枠組みに従い韓国に対して対話を求めつつ一切譲歩せず、その一方で憲法解釈見直しなど軍備増強を進めることである。そして靖国参拝など愚かな歴史認識問題を徹底して自ら封じる事だ。そうすればあとは韓国が勝手に自滅する。

 

要は日米関係を強固なものにすることで米中二股外交をする韓国に日米韓連携を迫り韓国国内で『経済の中国、安保の米国』の矛盾と対立を引き起こすということだ。また日米の関係を強める事で『韓国の歴史問題=米国の安全保障政策を阻害するもの』と持っていける可能性がある。そうなれば米韓同盟が日韓の歴史問題を抑止することになる。しかしそれには日本側が『慰安婦は売春婦』とか『南京虐殺は無かった』とか『東京裁判はでたらめ』のような米国から眉をひそめられるような歴史修正主義的な言動を押さえ込む必要がある。

 

内向きな日本右翼が国際社会に向かって『正義』を訴えて喜ぶのはパククネと習近平しかいない。『戦略的忍耐』で中国と韓国に対峙してこそ彼らを苦しめる事ができるということを日本、特に吹き上がっている右翼な人々は肝に銘じるべきだろう。

 

【国際】安倍晋三vsパククネは安倍の優勢勝ちか

韓国、日米韓首脳会談は「日本の誠意」が条件 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

【ソウル=中川孝之】韓国大統領府の●庚旭ミンギョンウク報道官は17日、3月下旬のオランダでの核安全サミットの際、韓国が日米韓首脳会談に応じる条件について、「日本が歴史問題などの懸案について、誠意ある措置を速やかに取らなければならない」と述べた。(●は門構えに、中が「文」)

 

まあ予想はしていたが、やはり安倍の河野談話継承明言に対して韓国側は従来どおりの方針を変えなかった。最終リミットである核サミットまであと数日、日米共に首脳会談の環境は整ったという認識なのでこのままでいくとおそらく日米韓首脳会談は行われないだろう。

 

韓国メディアからは日韓首脳会談ではハードルは高いが日米韓首脳会談ならいいのではという声が聞こえてくるが、私が思うにパククネにとってむしろ日米韓首脳会談のほうがハードルが高いのではないだろうか。

 

■パククネの本質は『親中離米』

パククネは親中派である。それもガチがちの。野田内閣とイミョンバク政権の時に日韓軍事協定が結ばれる直前までいったが、それを韓国国内で潰したのは次期大統領候補のパククネであった。

 

親中派のパククネにとって最も頭の痛い問題が、膨張する中国に対抗して米国が日米韓安全保障連携を東アジア安保政策の柱と位置づけていることだ。米韓同盟は韓国の根幹であり北朝鮮の抑止にもなっている為に米国の意向を無視する事は親中派のパククネにも出来ないのだ。

 

そうした、中国と事を構えたくないが米国の不信もかいたくないパククネが目をつけたのが日本であった。慰安婦問題を歴史問題から人権問題に格上げし日本を非難する事で、米国が進める日米韓連携を阻止しようとしたのである。

 

つまり慰安婦問題をはじめパククネが言う歴史問題とは結局パククネの『離米』を糊塗するものなのである。この見方から言うと日米韓首脳会談が如何にパククネにとってハードルが高いものか分かるだろう。三カ国首脳会談で話し合われる事は北朝鮮と中国の問題しかないからだ。

 

■ロスタイムでゴールを決めた安倍

しかし今回の安倍の河野談話継承を巡る一連の日本外交の動きは迅速で中々良かった。オバマが日米電話会談で三カ国首脳会談を提案し、即座に日本側は斎木事務次官が訪韓、その翌日安倍が河野談話継承明言。これによって韓国側は日本側に色々イチャモンをつけて会談を拒否する時間がなくなった。いうなればロスタイムでのゴールだろうか。韓国には反撃する時間が残されていない。

 

さて追い詰められたパククネは三カ国首脳会談に応じるだろうか。私は8:2で応じない思う。あの頑固な性格と親中派という性質を考えれば応じる事は出来ないだろう。

 

まあ日本側から見れば応じても応じなくてもどちらでもいいのだが。パククネが首脳会談に出てくれば日本側は河野談話継承という現状維持で引っ張り出す事ができたということになり、また米国の日米韓安全保障協力が進み中韓の間に楔を打つことができる。また、出てこなければパククネの『親中離米』という本質が露見し米韓関係が悪化、パククネの外交的位置は一気に狭まる事になる。

 

靖国参拝というとてつもない大きなオウンゴールもあったが、結局はこのように日本側から見れば首脳会談に韓国が応じても応じなくてもおいしい一方で韓国側はどちらを選んでも罰ゲームという状況になっている。

 

とりあえず安倍晋三vsパククネの第一幕は安倍晋三の優勢勝ちでほぼ決まりそうだ。

 

しかし振り返ってみると先月オバマのアジア歴訪に韓国が訪韓をねじ込んで外交勝利と大騒ぎしていたが、ハーグでの首脳会談と訪韓が続く事で逆に韓国にとってプレッシャーがかかる形になり裏目となってしまった。ざまあみろ(笑)。

 

あとはパククネがどちらの罰ゲームを選ぶかを楽しみに待つだけだ。安倍晋三の愚かな友人達がバカな言動さえしなければ全て上手くいく。まあホイッスルが鳴るまでもう時間が無いのでおそらく大丈夫だろうとは思うが。

 

【国際】追い込まれたパククネ

「河野談話見直さず」 微妙な時期に言葉を変えた安倍首相 | Joongang Ilbo | 中央日報

  しかし韓国政府としては「オバマ米大統領の4月のアジア歴訪前に韓日両国が関係改善に取り組んでほしい」という米国側の催促が負担となる。韓国が日本の融和ジェスチャーを拒否する印象を与えかねないからだ。 

  韓国外交当局者は「昨年12月中旬までは米国と日本が同じ側に立って韓国に『対話の扉を開くべき』と圧力を加えたとすれば、安倍首相の靖国神社参拝以降は韓国と米国が日本を攻撃する構図だった」とし「しかしまた日米対韓国の様相に変わっている」と懸念を表した。

 

安倍晋三河野談話継承を明言した事でパククネは追い込まれることとなった。

 

■パククネの置かれた状況

まず、何故パククネがあれほどまでに頑なだったのかを説明すると、理由は2つある。

 

・韓国の憲法裁が慰安婦問題放置に違憲判決を出した。

・米中に挟まれる中で日本を悪者にする事によりバランスを取ろうとした。

 

イミョンバクも慰安婦問題で終盤強硬に出、日本側から譲歩を引き出せずに竹島に上陸したが、その裏には韓国の憲法裁による判決で大統領の退路が断たれたことがあった。この違憲判決の呪縛は後任であるパククネも当然縛る事になった。

 

そして米中の狭間でゆれる韓国の状況も大きく影響を与えた。韓国は安全保障は米国に依存する一方で経済は中国に依存しているという状況に置かれている。韓国ではこれを『アジアパラドックス』と読んでいるが。この股先状態を避け、米中両国と良好な関係を築く方法として日本を歴史問題で悪者にすることをパククネは選んだ。具体的に言えば、日本が歴史を直視しないと非難する事で日米韓安全保障体制に組み込まれる事を拒みながら米国の不興を買う事をたくみに避け、一方では中国と日本叩きで協力し合うということである。

 

韓国国内からの突き上げ(違憲判決)と国際情勢(米中ジレンマ)の二つを同時に解決する答えとしてパククネは慰安婦問題で日本に一切譲歩せず強硬に出るということを選んだのである。

 

■パククネと韓国のこれから

この一挙両得なパク外交が現在どうなっているかといえば、安倍晋三河野談話継承という従来の日本政府の方針を踏襲しただけで日米韓三カ国首脳会談を行わざるを得ない状況に追い込まれている。

 

慰安婦」解決、法的責任・謝罪・財政支援を 韓国 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0101A_R00C14A3PE8000/

韓日首脳会談、核サミット視野に水面下で調整かdonga.com[Japanese donga]

政府では、李明博(イ・ミョンバク)政府時代、日本側との議論の過程で提起された、野田佳彦首相(当時)が慰安婦問題を謝罪して駐韓日本大使が慰安婦被害者を訪ねて謝罪の意思を明らかにするといった案もひとつのアイディアとして検討している。

 

 

このように韓国側は首脳会談と引き換えに日本政府に慰安婦問題の法的責任を認めさせるか、最低でも駐韓日本大使に慰安婦に対して直接謝罪させることを考えていた。しかし結果は現状維持で何も得ることが出来ないまま首脳会談へと追い込まれた。

 

そしてその場は日米韓三カ国首脳会談であり、その後にはオバマの訪日訪韓が控えている。米国としてはこれを切っ掛けに日米韓の安全保障面での連携を深めるように日韓に当然働きかけるだろう。

 

しかし上で述べたようにパククネの異常な対日強硬姿勢の裏には日米韓の安全保障の枠組みに組み込まれ中国との関係が悪化することを避けるという目的があった。日米韓三カ国首脳会談をパククネが受け入れるという事は『アジアパラドックス』の中で韓国のバランスが崩れる事を意味する。

 

パククネが首脳会談に応じるかは未だ不透明だが、パククネと韓国の未来は今、大きく二つに分かれつつある。

 

まずパククネが今回の河野談話継承を受け日米三カ国首脳会談に応じる場合。

 

日本から譲歩を引き出せなかったということで韓国国内(憲法裁の違憲判決)から突き上げを食らう。また日米韓連携に組み込まれる事により中国との関係が悪化する。

 

次にパククネが首脳会談を蹴った場合。

 

米韓首脳会談とオバマの訪韓でも米国の意向に真っ向反対する形となる為に、米韓関係はかなり悪化するだろう。となると北朝鮮が突発的な挑発を行う可能性も高まる。

 

以上のように韓国国内、米国、中国との間でバランスをとる為の解が慰安婦問題で徹底的に日本を批判するという事であった。しかし今そのバランスが崩れようとしている。

 

パククネはどういう選択をし、韓国のバランスはどのように崩れるかこれは見ものである。

 

【政治】河野談話継承を明言した安倍政権の狙い

慰安婦問題を巡って国内状況が著しく変化していることに正直驚かされている。

 

まず、安倍総理と菅官房長官の発言が朝日新聞に載っていたのでまるまる引用する。

河野談話をめぐる安倍首相・菅官房長官の発言詳細:朝日新聞デジタル

 14日の参院予算委員会での河野談話をめぐるやりとりの詳細は次の通り。

 有村治子氏(自民) 河野談話の内容は歴史的事実と受け止めているか。

 安倍晋三首相 歴史認識については、戦後50周年の機会には村山談話、60周年の機会には小泉談話が出されている。安倍内閣としてはこれらの談話を含め、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる。慰安婦問題については筆舌に尽くしがたいつらい思いをされた方々のことを思い、非常に心が痛む。この点についての思いは私も歴代総理と変わりはない。

 この問題についてはいわゆる河野談話がある。この談話は官房長官の談話ではあるが、安倍内閣でそれを見直すことは考えていない。歴史に対して我々は謙虚でなければならないと考えている。歴史問題は政治・外交問題化されるべきものではない。歴史の研究は有識者や専門家の手に委ねるべきだと考えている。

 菅義偉官房長官 河野談話については、第1次安倍政権閣議決定された答弁書に示している通り、政府の基本的立場は官房長官談話を継承するということだ。

 有村氏 河野談話が発表されて、日本は何を得たのか。韓国は何を得たのか。

 菅氏 去る2月20日、衆院予算委員会に当時の事務方の責任者だった石原(信雄)元官房副長官が出席されて、その経緯について証言した。石原氏の証言によれば、この河野談話を作成する過程の中で、韓国側との間ですり合わせが行われた可能性を指摘したうえで次のように証言されている。「河野談話によって過去の問題は一応決着した、そしてこれから日韓関係は未来志向で行きましょうということで取りまとめが行われ、当時はそれによって韓国政府はこの問題を再び提起することはなかった。しかし、最近になって韓国政府からこの問題が再び提起される状況を見て、当時の日本政府の善意が生かされておらず非常に残念だ」と。だから政府としては、河野談話作成過程において、その実態を把握することが必要だし、しかるべき形で明らかにするべきだと思っている。

 有村氏 どう検証するのか。

 菅氏 石原氏の証言の中で、やはり3点が大事だったと思う。1点目は元慰安婦の聞き取り調査結果について、裏付け調査を行っていないということ。2点目は、この作成過程で韓国側と意見のすり合わせがあった可能性。そして3点目は、当時の日本政府の善意が生かされておらず非常に残念であるということ。こうしたことを踏まえ、韓国側との意見のすり合わせがどうだったか、その可能性についてはやはり検証する必要がある。また、元慰安婦からの聞き取り調査、これについては個人を特定しない、非公開ということが前提で行われたという経緯もある。機密性を保持する中で政府として確認することは必要だろうと思う。 

 最初に、安倍晋三村山談話、小泉談話、そして問題となっている河野談話の継承を明言した。これは非常に大きい。靖国参拝で危機を迎えた日本外交は河野談話見直しで完全に破綻する可能性すらあったが、最悪の事態を避ける事ができた。

 

そして靖国参拝で揺らいだ日米関係もウクライナ危機により日米が再接近する中で(というかウクライナ経済支援を見越して米国から接近してきた)、安倍政権河野談話継承を明言した事によりハーグでの日米首脳会談とオバマ訪日の見通しはかなり明るくなった。これにより日米関係は正常に戻る事になるだろう。

 

ただ、これよりも驚くべきは菅官房長官の発言である。

 

■『広義/狭義強制』論争からの脱却

河野談話継承と再検証は矛盾するではないかという主張はちらちら目にするが、その人たちはまだ日本政府が何を狙っているかがよく分かっていないのだろう。

 

日本政府の狙いについて菅官房長官は明確に述べている。

菅氏 石原氏の証言の中で、やはり3点が大事だったと思う。1点目は元慰安婦の聞き取り調査結果について、裏付け調査を行っていないということ。2点目は、この作成過程で韓国側と意見のすり合わせがあった可能性。そして3点目は、当時の日本政府の善意が生かされておらず非常に残念であるということ。こうしたことを踏まえ、韓国側との意見のすり合わせがどうだったか、その可能性についてはやはり検証する必要がある。また、元慰安婦からの聞き取り調査、これについては個人を特定しない、非公開ということが前提で行われたという経緯もある。機密性を保持する中で政府として確認することは必要だろうと思う。

 

つまり

・談話作成に韓国政府が関与していたかどうか調査する。

・談話は『日本の善意』でなされたものである事を再確認する。

 

この2点である。特に最初の『河野談話に韓国政府が関与したか』が最大のポイントである。ちなみに元慰安婦の聞き取り調査結果については裏付け調査が行われるものの、これについては公表しないため実質的には行わないに等しい。

 

何故河野談話に韓国政府が関与していたことがそんなに大事なのか?それは韓国政府が河野談話を反故、受け入れなかったからである。

 

当時何があったか簡単に言うと、韓国政府は慰安婦問題について国内世論を抑える為に日本政府に『誠意』を求め、日本政府は善意で韓国政府の協力のもと河野談話を発表したが、法的責任を認めないことに韓国国内の挺対協といった団体が猛反発し韓国政府は河野談話を受け入れず、その後作られたアジア女性基金からの償い金も韓国だけが受け付けなかった。

 

つまり韓国政府は自ら談話作成を日本に働きかけ大きく関与しながら、実際には和解を拒否し更なる譲歩を求めているのである。

 

石原信雄元官房副長官はこの点に非常に憤っているわけで、また東郷和彦など河野談話見直しに厳しい批判をしていた外務省OBも韓国の不義理に非常に怒っており世界に相手にされない強制の有無といった論点よりもここを攻めるべきと言っていたように記憶している。

 

しかし慰安婦問題に拘る国内の右翼は広義/狭義の強制ばかりに捕らわれ世界に相手にされず国際舞台でオウンゴールばかり決めていた。

 

これはもうダメかな、と諦めていたところがこれである。

 

河野談話が日韓政府共同の産物であるという事が明らかにできれば、韓国政府が河野談話を受け入れなかった事が改めて問われる事になる。

 

繰り返しになるが、韓国は河野談話村山談話も受け入れていない。受け入れていないから他のアジア諸国と異なり韓国とだけ未だに揉めているのである。

 

村山元総理が2月に訪韓したが、挺対協の反応はこのとおりだった。

韓国:挺対協「村山元総理は歓迎できない」

このような人々に押されて韓国は村山談話を受け入れていないのである。

 

しかし『広義/狭義強制』という愚かな論点の為に、こういう韓国の真実の姿は世界から見えなくなってしまっていた。が、ようやっと日本政府はここに光を当てようとしている。

 

これが最高に上手いこといけば、韓国を慰安婦問題で和解したアジア諸国と分離する事ができる。勿論中国とも離す事ができる。何故他の国は和解したのに韓国だけ受け入れないのか、そこにスポットを当てられる。

 

韓国政府は日本政府に向かって河野談話村山談話継承を明言せよといっているが、これは本当噴飯もので、実際は韓国政府自身が河野談話村山談話を否定しているのである。

 

河野談話作成に関与しながら反故にし、日本政府の法的責任までもぎ取ろうとする恥知らずな韓国。最終的に『世界で唯一河野談話を否定する国』、『和解を拒否し元慰安婦を苦しめる国』というレッテルを韓国に貼ることが出来れば日本の大勝利である。そこまでいけるかは分からないが、とりあえず『広義/狭義』論争という不毛な論争から抜け出したことだけでも大きな一歩であるのは確かである。

 

もう一つ、おそらく米国の理解も得られていることも心強い。河野談話継承と再検証について、米国政府は河野談話継承を好意的に受け止める一方で再検証については触れなかった。またNYタイムズも記事の修正に応じた。これは談話再検証が『元慰安婦証言の否定』や『強制性の否定』といった河野談話の核部分に触れるものではないという事を米国側がしっかりと認識し再検証に暗黙の了解を示している事を意味している。

 

一方で韓国政府やメディアは談話再検証があたかも『強制性』の否定であるかのように騒いでいる。しかし上のように菅官房長官は全く強制性について触れていないように狙いはそこではないのは明らかである。勿論韓国としては圧倒的に有利な『広義/狭義強制』のステージで戦いたいのだろうが、既に日本は立ち位置を変えつつある。そして米国もそれを理解している。このような米国と韓国のズレを広げていく必要がある。そして最終的には世界と韓国とのズレを広く明らかにする事ができれることができれば・・・。先は長いがまずは好調なスタートを切った。

 

最後に、今回の件で垣間見えるのは官邸で安倍晋三の側近達が影響力を著しく落としている可能性があることだ。談話の継承と再検証のあの落し所はどう見ても外務省が主導したとしか思えない。おそらくは靖国参拝に続く一連のやらかしで権力の中枢から排除されたのだろう。ただ単にオバマ訪日を控えて米国が苛立つ言動を控えてるだけかもしれないが。しかし今回の安倍と菅の踏み込み具合を見てまあ間違いなく親米派の官僚達が官邸の主導権を握ったのだろうと思う。

 

 

【政治】2014年東京都知事選挙ーリベラル左派の酷さのみが際立った

都知事選が終わったが結果は大体予想通りだった。細川陣営の唯一の武器であり最後の頼みの綱である小泉が風を起こせなかった時点で勝負は決した。

 

色々なことが選挙前から起きていたが、やはり最も印象に残ったのは細川と細川支持に回った脱原発派(=リベラル左派)の酷さだろう。

 

細川支持の脱原発グループは脱原発票が割れることを避ける為に宇都宮に立候補取りやめを迫ったが、その際『あなたじゃ勝てない』と面と向かって宇都宮に彼らは言い放っていた。基本自民支持の私でもこれはさすがに気の毒に思った。はっきりいってこれは人格否定以外何者でもない。『あなたは地味で無党派層の支持をえられないから降りろ』と侮辱されてはいそうですかと降りる人がいるだろうか。案の定宇都宮は怒り、その矛先は舛添ではなく細川に向かった。

 

また、細川は演説で脱成長的なことも言っていた。民主党政権で水野和夫が政府に入っていたように、どうも日本のリベラル左派は反経済成長・反資本主義に親和性が高い。今回の細川陣営もこの傾向に当てはまっていた。しかし成長しないということは社会に新しく参入してくる若者に職がないということを意味する。原発いらない、豊かさなんて要らないという細川の訴えは若者を全く無視したものであった。そしてそれは投票行動ではっきりと浮かび上がる事になる。

 

■一人負けたリベラル左派

今回の都知事選で誰が負けたのか、それは選挙後の陣営を見れば一目瞭然であった。

 

勝った升添陣営は当然として、負けた宇都宮陣営や田母神陣営にも笑顔が見られたのだ。

 

そして細川陣営だけが重苦しい空気に包まれていた。

 

細川陣営は結局こうなった。

・選挙に負けて原発再稼動に信任を与えてしまった

・『勝てる候補に一本化しろ』と散々宇都宮陣営を攻撃したにもかかわらず総得票数で負け、おまけに無党派層での得票数でも宇都宮に負けてしまった

安倍政権の右傾化を非難しながらも、脱成長を訴えた為に若年層から全く相手にされなかった。そしてその層の多くが田母神に投票した。

 

要は細川とその支持者達は同じ脱原発派の候補にけんかを売る一方で、極右の台頭をアシストし、挙句原発再稼動を止められなかったのである。

 

一体何がしたかったのだろうか。

 

今回の選挙、私にはリベラル左派のピエロぶりしか印象に残らなかった。