なぜ左派は負け続けるのか

なぜ日本の左派はこんなに弱いのか?ネトウヨが歴史を振返りながら考察するブログ

【不信】−菅直人の失敗

菅直人への批判に具体性が無いという意見をちらほら見るので

菅直人の失敗』と思うものを『具体的』に考えてみた。

菅直人の失敗というのはざっくり言えば『危機対応の態勢・組織づくり』の失敗である。


失敗1−震災・原発二面態勢の構築失敗

まず初動での失敗である。東日本大震災の直後には震災対応と原発対応の二つそれぞれに対応する態勢を作るべきだったが、総理も官房長官も原発の対応にかかりきりになり、震災への対応は殆どなされなかった。震災から一週間近く経って、仙谷由人が官房副長官に就任し震災対応への態勢づくりに着手するまで被災者は実質放置されていた。


失敗2−東電や関係組織との連携に失敗 

東電や保安院などの関係組織と内閣はうまく連携が取れなかった。東電や保安院自身にも非常に問題があったが、両者に不信感をあらわにした菅直人がスタンドプレーを繰り返したことで混乱に拍車がかかった。この連携失敗が原発事故関連情報の錯綜などを生み、国内外から政府への不信が非常に高まる事態につながった。また計画停電の大混乱の時も東電と政府の連携不足があらわになった。




失敗3−指揮命令系統の大混乱

危機対応の態勢づくりは『明確な役割分担』と『シンプルなピラミッド型指揮命令系統』が基本になるが、菅直人はこれにも失敗した。官僚組織に不信感を抱いた菅直人によってキャリア官僚は政策策定から排除された。そしてそれを補うために有識者や専門家による本部・会議・チームが作られたが、権限も責任も曖昧なまま組織が乱立した結果指揮命令系統は大混乱に陥った。


失敗4−与野党協調ムードの破壊

震災直後与野党協調ムードが生まれた政界だが、『受ければ儲け物。拒否しても非難は自民党に向かう』という姑息な計算を菅の大連立から感じた自民党は急速に態度を硬化させる。この件で自民民主の信頼関係は完全に破綻し『菅アレルギー』が野党に急速に広がっていく。そして、これに合わせる形で管に不満を持つ小沢派・中間派が菅下しに動きはじめる。政治状況は震災前に戻り、特例公債法案だけでなく震災・原発事故に対応する補正予算すら見通しが立っていない状況になってしまった。



このように菅直人は危機に対応する態勢・組織づくりに尽く失敗しているのだが、その多くにはある共通する要因がある。

それは『菅の不信』である。

この一ヶ月見ていて分かったが菅直人はビックリするほど他人を信用しないし、相手への不信感を非常にストレートに表現する。その為に信頼関係を築くことが出来ず態勢・組織はバラバラになっていく。

連携不足による情報共有化の失敗も指揮命令系統の大混乱も政界での菅包囲網も元をたどれば東電・保安院、官僚組織、自民党を菅直人が信頼することが出来ずに信頼関係の構築に失敗したからだ。

石原幹事長が菅総理には人間として問題があると言っていたが、この『他人を信用しないために他人と信頼関係が築けない』という性質のことを言っていると思われる。

また、最近は細野豪志原発担当大臣にしようということを政府や党にも相談せずに公明党の幹部に電話で知らせたことがあった。これも菅直人自身が政府内ですら信用していない証であろう。こんなことをやっていて誰がこの男を信用しようか。誰が信頼関係が築けるというのだろうか。

3月11日以降、挙国一致という言葉がよく聞かれるが、団結するためには互いを信頼しあわなければならない。しかし、リーダーが他人を全く信用せず『不信』をストレートに表現するようではとても挙国一致など望めるはずもない。皆の気持ちがばらばらになってしまうだけだ。

以上、菅直人の失敗は『危機対応の態勢・組織づくりの失敗』なのだが、より具体的に言えば自らの人間性により不信をばらまきあちこちで信頼関係を破綻させ挙国一致を妨げた、ということだろう。