読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

なぜ左派は負け続けるのか

なぜ日本の左派はこんなに弱いのか?ネトウヨが歴史を振返りながら考察するブログ

【大阪】橋下徹の魅力とその危うさ

「橋下徹の言論テクニックを解剖する」中島岳志‐マガジン9

橋下徹の言論テクニックを解剖する

 11月27日に実施される大阪のW選挙に際して、橋下徹氏の言動に注目が集まっています。大阪都構想を実現すればすべてがうまくいくかのような幻想をふりまき、既得権益を徹底的にバッシングすることで支持を獲得するあり方は、非常に危険だと言わざるを得ません。また、そのような独断的で断言型の政治家を「救世主」と見なす社会のあり方も問題だと思います。(「ハシズムを支える社会」の問題については『創』12月号で詳しく論じています。)
 多くの人は、橋下氏の言論術に翻弄されています。彼は「ありえない比喩」を駆使し、「前言撤回」を繰り返しながら、人々の心をひきつけて行きます。私たちは、一歩引いたところから、橋下氏の言論戦術を解剖し、冷めた目で客体視する必要があります。

小泉の時代にも『ワンフレーズポリティクス』などのように表面的なテクニックの分析が幅をきかせていましたが、また同じようなものが出てきましたね。

大阪にいた学生時代、橋下徹が「ムーブ!」や『そこまで言って委員会』に出演してた時から知事選で勝利するまでを見てきた私からすれば橋下の本質は言論術のような表面的なものではないと思います。


橋下徹の魅力

橋下徹の魅力は色々あります。

有り余るエネルギー。

人一倍の気合と根性と情熱。

抜群の交渉能力。

そして自分の『売り』を理解してアピールする事を知っていること。

孫子の有名な言葉に次のようなものがあります。

)敵を知り、己を知れば、百戦して危うからず。
敵を知らずして己を知れば、一勝一負(いっぷ)す。
敵を知らず己を知らざれば、戦うごとに必ず危うし。

彼は強気な事をよく言いますが、それは彼の有り余るエネルギーでガンガン攻めて一気にペースを握ることが有効だと自覚しているからです。

己を知り、己の得意な戦いのスタイルを意識的に取ることが出来るのです。

今の日本には、鳩山由紀夫菅直人を代表とする民主党議員を始めとしてソーラーパネルの計画を引っ込めた黒岩神奈川県知事、減税をやめた大村愛知県知事そしてゴミの処理で辞任した元朝日記者の小金井市長のように『敵を知らず己を知らざれば』な政治家で溢れかえっています。

その中で己を知りそれに基づいた戦いの術を知っている橋下徹は魅力的に見えます。




橋下徹の危うさ

己を知り戦い方も知る橋下ですが、彼には危うさもまた感じます。

それは彼の視野には明らかに国政と総理の座が入っているからです。

上に挙げた橋下徹の魅力は有能な中小企業のワンマン創業者に通じるものがあります。

そして有能なワンマン創業者の中小企業が上場すると多くの場合うまくいきません。

なぜなら今まで独占してきた自分の権力を会社が大きくなるにつれ周囲に明け渡さなければなくなるからです。

この部下への権限委譲に失敗し、会社経営がうまくいかなることがよくあります。

中小企業の創業者的な有能さを持つ橋下は直接選挙で強力な権力が与えられる地方自治体の長には相性がいいかもしれません。

しかし、議院内閣制の総理大臣は権限がそれほど強くありません。

権限が分散する大企業のトップに似た存在です。

いくら有能で自分を知り戦い方を知っている中小企業の創業者だとしても

トヨタの社長に行きなりなって会社を上手く運営できるでしょうか。

とても無理でしょう。

しかし、仮に橋下が同時選挙に勝利し大阪都構想を成し遂げたら、おそらく彼を総理にという声は相当高まると思われます。

そして国政の迷走ぶりをみると短期間の内に総理になる可能性は決して低くありません。

勿論うまくいく可能性もあるのでしょうが、国政が大混乱に陥るリスクのほうがかなり高いのではないでしょうか。




私自身学生時代を大阪で過ごし、00年代前半の微妙な好景気の際にも東京や名古屋と違い低迷を続けた大阪を見ました。

大阪にはどんよりとした何とも言えない空気が漂っていましたし、おそらく今も変わっていないと思います。

大阪を離れた今でも大阪には頑張ってもらいたいと思っていますし、その為には橋下の突破力が必要とも思います。

しかし、たとえ改革が上手くいったとしても国政には決して出てきて欲しくないというのが個人的な思いです。

橋下徹と国民の両方にとって不幸な結末になってしまうようにしか思えないからです。