【政局】自らの首を絞めた民主党執行部

お知らせ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

民主党は昨年来、衆院小選挙区の格差是正を先行し、その後、比例代表の定数80削減と選挙制度の抜本改革を検討する「2段階論」を主張していた。

 だが、今年1月の各党協議会で、同党の樽床伸二幹事長代行は、連用制導入による選挙制度の抜本改革を重視する公明党に配慮する形で、〈1〉「0増5減」による格差是正〈2〉定数80削減〈3〉選挙制度抜本改革――の「3点同時決着」を図る方針を示した。


前々から問題になっていた一票の格差問題だが、民主党は議員定数削減と選挙制度抜本改革をわざわざセットにして問題解決を事実上不可能にした。

その理由は単に野党の解散要求を退けるためだ。

しかしこれは首相の解散権を封じることでもあり、民主党執行部は自分たちの首を絞めたと言える。



◆『ねじれ』に持ち込め無くなった民主党と動き出す小沢

民主党だけの事を考えれば、今解散して負けても参院でねじれ状態に持ち込め勢力回復ができるので、できるだけ早く解散するのが現実的には民主党のベストな選択肢だ。

衆参ダブル選挙で衆参の勢力を一気に失うと党勢回復不可能になる恐れがある。

しかし民主党は自ら『ねじれ』を利用して生き残る可能性を捨てた。

そして小沢である。

小沢が最も恐れるのは自分の権力基盤である大勢の小沢チルドレンを失ってしまう解散総選挙である。

しかし民主党執行部は自ら首相の解散権を封じてしまったので、小沢は安心して倒閣運動が出来る。

菅は倒閣に動こうとする新人議員達を抑えるために解散を何度もちらつかせていた。

野田はそれができなくなった。

消費税法案は党内手続きを経て閣議決定され国会に出てくるが、解散がなくなった以上その過程で民主党内の対立は激化するだろう。