【政治】自民党総裁選−絶妙な結末

毎日新聞

自民党総裁選は26日、安倍晋三元首相(58)が決選投票で石破茂政調会長(55)を破り、第25代総裁に選出された。安倍氏の総裁就任は首相を務めた06〜07年以来5年ぶり。自民党の総裁経験者が返り咲くのは初めてだ。安倍氏は総裁選後の両院議員総会で「5年前に突然、首相を辞任し迷惑をかけた。責任をしっかりと胸に刻み、政権奪還に向けて全力を尽くしていく」と再び首相を目指すことへの理解を求めた。その後の記者会見では、石破氏を党の要職に起用する考えを示した。

自民党総裁選は安倍晋三の勝利で終わった。

石破茂が勝つのではという自分の予想は完全に外れてしまった。

弁解すると、当初言われていたように決選投票が石原vs石破の世代対決になっていたら、中堅若手の票だけでなく地方票に影響された一部の派閥議員票が石破に集まったであろうから間違いなく石破は勝っていた。

石原が想像を超えるバカであった為に予想が狂ってしまった。笑。

結局石原が自滅し、安倍vs石破となった為に肝心の中堅若手票が割れてしまった。

党員票で石破の過半数越えが確実になった為に、予想通り影響を受けた議員票がかなり石破に集まったがあと一歩足りなかった。

残念だったともいえるが、しかしこの結末、非常に絶妙だとも思えるのである。



■超個性派政治家石破茂の取り扱いの難しさ

石破茂という政治家は名脇役の超個性派俳優みたいなもので、そもそも総理という主役には向いていない。

しかもこの男、離党歴があるのに加え周囲と馴染む気ゼロで、おまけに派閥を非難したりするので党内でははっきりいって人望が無い。

ただ演説は上手く言ってることも理路整然であると感じさせられるし、その特異な外貌・軍オタといったキャラが非常に立っているとこもあり国民の人気はかなり高い。

総選挙を目前に控え、自民党はその人気を何とかして利用しなければならない。

しかし、総理となれば官僚組織だけでなく党内もマネジメントしなければならない。

それは石破には難しいと思われる。

で、結局自民党が出した結論が、党員票過半数越えした石破と、その石破と考え方が近く議員票で勝った安倍とのW主演、二頭体制であった。

結局、今回の総裁選は「石破茂」という厄介な存在を自民党としてどう使うか、というのだけが焦点だったように自分には思える。

主役は無理だが、主役級としてその人気を大いに選挙に利用せねばならない。

その意味で、党員票過半数超、議員票80超という石破の結果は非常に絶妙で、たぶん自民党が石破を生かすにはこれしかなかったと、終わってみるとそう思わされるのである。


■二頭体制は上手くいくか

さてこの安倍・石破体制は上手くいくだろうか。

おそらく総選挙、参院選までは上手くいくだろう。

確実な政権交代を目前にしてもめるというのは考えにくいからだ。

ただ石破は親米派である一方、安倍は民族派の色が強い。

憲法改正などでは一致しているが、靖国参拝慰安婦問題では両者に開きがある。

政権復帰後、靖国や慰安婦問題は遠からず大きな政治問題としてあがってくるだろう。

そのときに両者が協調できるか。

歴史問題への対応がこの二頭体制の鍵をおそらく握っている。


民主党にとってこの結果はどうなのか

一方、民主党にこの結果はどのような影響を与えるだろうか。

特例公債法案通過容認を口にしていた石破が強い影響力を持つようになったので、おそらく臨時国会と来年の通常国会で与野党が激しい対立するということはないと思う。

粛々と予算を作り、来年の7月に衆参ダブル選挙、もしくは参院選後に任期満了で衆院選を迎えることになるのではないか。

そして、民主党は両院で壊滅的敗北と。

まあぶっちゃけ誰が総裁になっても民主党には余り関係ない。

誰が総裁になっても200人近くが落選濃厚な民主党は絶対解散しないし、その結果衆参ダブル選で両院壊滅するのも変わらない。

参院選後、任期満了まで衆院選を伸ばす可能性もあるが、政局の鍵を握るのは参院なので参院選で壊滅してしまえばどちらにしろ余り変わらない。


自民党総裁選や民主党総裁選でこの1ヶ月色々盛り上がったが、大きな流れとしては余り影響は無かったのかもしれない 笑。