【政治】脱(反)原発によって清和会化が進む日本政治

日本の政治にはいままで大きな対立軸が二つあった。

一つは冷戦期の安全保障を軸とする『保守』と『革新』の対立。

そしてもう一つがバブル崩壊、冷戦終結共に始まった地方と都市の間の利益配分を巡る『古い自民党』と『改革勢力』の対立。

2009年の政権交代までこの二つの対立軸が入り乱れていたが、民主党政権の失敗により反米軽武装という革新の柱が崩壊し55年体制から続いた保守と革新の対立は終わりを迎えた。

個人的な予想としてはTPPもあることだし、これからの日本政治は『古い自民党』と『改革勢力』という小泉自民党時代に繰り広げられた対立が自民党の枠を超え政界全体に広がり、その方向で政界再編も進むのではないかと考えていた。

しかし時代は私の予想よりもだいぶ早く進んでいた。

もはや『古い自民党』と『改革勢力』という対立軸も終わりを迎えていたようだ。


■脱(反)原発が進める清和会独裁

・小泉元首相が会見「原発、即ゼロに」 安倍首相に求める
http://www.asahi.com/articles/TKY201311120160.html

清和会の内輪もめが自民党という枠を超え、政界を飲み込みつつある。

確かにいつかは清和会が政界を乗っ取ってしまうと言うことは予想していた。

55年体制以前、日本には吉田派と反吉田派、そして社会党系と安全保障を対立軸として三つに分かれていた。

このうち冷戦終結と共に親米軽武装の吉田派と反米軽武装の社会党系は衰退し、自主独立改憲の反吉田派、特に新米と改憲を両立させた岸信介の流れを受ける清和会が自民党内で急速に力を伸ばした。

この流れがいずれ自民党を超えて政界全体に及ぶのは歴史的必然と考えていたが、まさか脱(反)原発という形でそれが完成するとは想像もしていなかった。

脱(反)原発が最重要対立軸となる事で安全保障や社会保障などその他の対立軸は相対化され、清和会的なものに収斂されやすくなる。

安倍vs小泉という脱原発を巡る内輪もめが政界全体を巻き込んでいる現状は、既に清和会=日本政界となりつつあることを示唆している。

脱(反)原発を巡って安倍と小泉の対立に日本政界が熱狂すればするほど、清和会的なるものが自民党だけでなく野党も飲み込んでいく。