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【社会】東電撤退デマー退避が撤退に変わった時

 

 

■海江田のところで『退避』が『撤退』になった

【吉田調書】民主・海江田代表「経産相当時も撤退ではなく退避」 - MSN産経ニュース

東京電力福島第1原発事故に関し、政府の事故調査・検証委員会が当時の吉田昌郎所長に聞き取り調査してまとめた「聴取結果書」(吉田調書)をめぐり、事故当時経産相だった民主党海江田万里代表は19日の記者会見で「私は(経産相当時に)撤退ではなく退避という言葉を聞いた。撤退という言葉がどこから出てきたのかは今となってはつまびらかではない」と語った。

 

東電の退避計画がどの時点で全面撤退と官邸に誤って伝わったのかははっきりしている。海江田のところだ。

 

朝日新聞デジタル:海江田氏「東電、全員撤退と認識」 国会事故調で証言 - 東日本大震災

海江田氏は、事故直後に東電清水正孝社長(当時)から「第一原発から第二原発に退避する」と伝えられ、「全員撤退」と受け止めたことを明らかにした。

 

退避と聞きながら撤退という意味に取ったと本人が言っている。

 

撤退という言葉がどこから出てきたのかは今となってはつまびらかではない」と語った。

 

お前のとこだ、お前のとこ。

 

■もういい加減現実をみようよ

 

東電撤退デマに関してもう何回も書いてるけど、書けば書くほどバカらしさも増してくる。

 

14日の時点で東電本店と吉田所長の間で余剰人員の退避計画の策定が確認され、14日夜清水から海江田に原発作業員を退避させるという連絡があった。全面撤退、原発放棄だと思い込んだ海江田は退避を許可せず、繰り返しかけてきた清水の電話にも出なかった。海江田から話を聞いた枝野らは菅に報告。怒り狂った菅は細野に指示して吉田所長に確認を取った。吉田所長はまだ頑張れると答えた。(産経の吉田調書によれば吉田所長も細野に余剰人員の退避をつたえていたようだ)。東電本店だけが撤退しようとしていると考えた菅は清水を呼びつけ『撤退するな』と迫ったが、初めから撤退など言っていない清水は『撤退するわけではない』と否定。しかし菅は清水の否定に耳を貸さず東電本店に乗り込むことを決意。

 

15日朝、東電本店に突撃、東電幹部らや映像で繋がっている原発職員らに向かって『逃げるな』と叱咤した。その最中に4号機が水素爆発。東電は退避計画に従って50人を現場に残し残りの職員を退避させた。そして16日までには2Fに退避していた職員の内130人が戻った。

 

たったこれだけの話なんだけれど(いやあの時の3月15日の極限状態を考えれば「たったこれだけ」というのは相応しくないかもしれないが)何故かどうしても東電が撤退しようとしていたという事にしたい人たちが後を絶たない。

 

・14日の時点で退避計画が策定されていた

・清水は海江田に退避と伝えていた。

・清水は菅に対しても撤退を否定していた。

・吉田所長も細野に退避する事を伝えていた。

・15日4号機爆発後、余剰人員を退避させた。

 

どこに『撤退』の要素があるのか全く分からない。本店が独自に撤退を決めようとしたとか言う主張もあるが、海江田に退避と伝えている時点でそれもない。そもそも人員移動の権限をもつ吉田所長に相談もなしに決めれるはずも無い。

 

撤退を主張しているのは主に当時官邸にいた政治家ばかりだが、これも出発点である清水ー海江田のところで退避が全面撤退に変わっていることが明らかなので誤解に基づいた主張でしかない。それに彼らの証言を見れば分かるが『社長が直々に言ってくるからには重大な事に違いない。撤退に違いない』とか『官邸にいた東電関係者も撤退のような雰囲気だった』みたいな印象・推測ばかりで実は根拠となるようなものは無い。東電から撤退要請があったという政治家もいるが、繰り返しになるが清水が撤退といわなかった事は海江田自身が証明している。

 

本当に分からない。撤退しようとした動きや証拠は東電本店と現場の両方に無いし、福島第一原発では実際予定されていたとおりに『退避』が行われている。それにもかかわらず『東電原発を放棄しようとした。菅直人が本店に乗り込んで止めたからこそ日本は救われた』みたいなことを未だに信じている人は何を見てるのだろうか。ちょっと私の理解を超える。

 

 あと、朝日新聞の吉田調書スクープだが、あれは全く話にならない。

 

まず本当に現場放棄したなら退避翌日の16日時点で130人も1Fには戻らない。

 

 参詣の記事にも尤もな証言が載っていた。

 

【吉田調書】第2への退避、吉田氏「正しかった」 元所員「命令違反ではない」本紙に証言+(1/3ページ) - MSN産経ニュース

  別の東電関係者も「当時自家用車で第2へ退避した人も多く、逃げるのであればそのまま避難所にいる家族のもとに行っているはずだ。しかし、彼らは第1へ戻ってきた」と話した。

 

現場放棄して逃亡した人間が2Fに留まるわけねーだろという、ごもっともな話である。笑。

 

命令違反で1Fから逃げ出した職員が福島原発には留まり、翌日100人以上も1Fに戻るってありえるのか。ありえねーだろ常識的に考えて。

 

まあ産経の吉田調書抄録を見てると、確かに朝日が調書利用するなら吉田所長の意図に反して職員が2Fに退避した部分しかないだろうけど、それでも無理やりすぎる。

 

東電原発から逃げようとした、という話は分かりやすくて色々利用しやすいのかもしれないが、事故から3年以上経つのだからもういい加減落ち着いて現実をみるべきだと思う。

 

いやもう本当、これこんなに大騒ぎする話じゃない。

 

シンプルでバカらしい話なんだよ。

 

現実をみようよ、撤退とか未だにいってる人たちは。