読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

なぜ左派は負け続けるのか

なぜ日本の左派はこんなに弱いのか?ネトウヨが歴史を振返りながら考察するブログ

【社会】朝日『吉田調書スクープ』はどこが問題なのか

慰安婦問題での朝日新聞バッシングが盛り上がる中、吉田調書スクープの方も批判が高まっている。

 

ただ朝日バッシングが前面に出すぎて、朝日の吉田調書スクープのどこに問題があったのかがいまいち見えにくいので自分なりに整理してみる。

 

問題となった朝日の『命令違反し9割が撤退』記事はこれである↓

福島第一の原発所員、命令違反し撤退 吉田調書で判明:朝日新聞デジタル

葬られた命令違反 吉田調書から当時を再現:朝日新聞デジタル

 

紙面では上の記事が一面で下の記事は2面だった。

 

ではこのスクープのどこに問題があるのか。

 

ポイントは二つである。

 

『命令違反』と『撤退』である。

 

■論点1ー『命令違反』か『伝達ミス』か

まずファクトとして吉田所長が

「次の指示を待てと言ったつもりなんですが、2Fに行ってしまいましたと言うんで、しょうがないな」

と述べているように、1F周辺に留まるようにと吉田所長は言ったが職員は2Fに行ってしまったということがある。

 

朝日新聞はこれを1F待機命令を認識しつつ職員は2Fに勝手に移動したとして『命令違反』と表現した。

 

一方でこの朝日報道に異を唱える人たちは『いや職員の中では初めから退避するなら2Fという共通認識があった』と、そもそも吉田所長の命令を正確に認識していなかったと主張している。

 

吉田所長の命令を認識しながらそれでも現場から逃げ出した『命令違反』なのか、それとも命令が正しく伝わらず事前の認識のまま2Fに退避した『退避場所の伝達ミス』なのか。

 

これが論点の一つ目。

 

■論点2ー『撤退』か『退避』か

これはもう撤退問題では常識となってるのだが、撤退と退避は

『撤退』は『現場を放棄して人員を避難させる事』

『退避』は『現場に戻す事を前提に一時的に避難させること』

 という定義になっている。

 

言葉遊びとか言う人もいるが、東電内では両者は明確に分けられて使われていた事が国会事故調などの報告書から分かる。また、吉田調書でも吉田所長が『撤退なんて言いませんよ」と述べていることからも撤退と退避が全く異なる意味を持っていた事がここでも伺える。

 

さて朝日新聞は2Fに9割の職員が移動した事を現場放棄とみなし『撤退』と表現したわけだが、これに異を唱える人たちは『現場を放棄する意図など無かった。退避だ』と主張している。

 

2Fに移動した9割の職員が1Fに戻るつもりがあったのか、それとも現場を放棄したのだから戻る気など一切無かったのか。

 

これが論点の二つ目。

 

朝日新聞『吉田調書スクープ』の何が問題なのか

では朝日新聞による『吉田調書スクープ』、どこが問題なのか。

 

結論から言ってしまえば、『当時福島原発にいた職員の証言といった裏づけが一切無い事』である。

 

上であげた論点から分かるように、この問題を決定付けるのは当時1Fから2Fに移動した職員達の認識である。

 

彼らがその時どのように思って行動していたのか、命令を知っていたのか知らなかったのか、現場に戻るつもりはあったのかなかったのか、それによって1Fから2Fへの移動の意味が決まる。

 

原発の危機を目前にし恐怖に駆られて待機命令を無視し現場から逃げ出した『命令違反し、撤退』なのか、命令が上手く伝わらず退避は2Fという共通認識の下移動しただけの『退避場所の伝達ミス』なのか。

 

【吉田調書】第2への退避、吉田氏「正しかった」 元所員「命令違反ではない」本紙に証言+(1/3ページ) - MSN産経ニュース

吉田調書:元東電社員「戦う所長が支え」 - 毎日新聞

 

朝日新聞のスクープを否定する東電所員らの証言はちらほら出ているが、一方の朝日は未だ裏付ける証言が一切ない。

 

朝日新聞は何を持って『命令違反』『撤退』と判断し、そう表現したのだろうか?

 

おそらく吉田調書のあの部分しか朝日には根拠が無い。あれば撤退に執着する朝日新聞のこと嬉々として一面に出しているはずだ。

 

『1Fに待機と言ったのに2Fに行ってしまった』ということだけで『命令違反』『撤退』とぶち上げてしまったのが吉田調書スクープの実態であり問題なのだろうと思う。